Freedom -sixth-【完】

Sixth /それぞれの事情




夏休みも終わり、卒論と卒制を残すのみ――大学に行く日がめっきり減った。


チャーリーも新しい彼氏が出来たとかで忙しいらしく、電話で話す程度。


卒業後は、大学の専攻と同じ服飾専門学校に入りなおすらしい……。


どうやら本気でデザイナーを目指している。


そして他の友達も皆、大学卒業後の新しい生活が見え始めていた。


山ちょんは教育実習が始まり、――職員室がウザイッとかなんとか……。


……学生のときと変わらないじゃん。


優秀なのは、木の子。


デザイン事務所の内定で、既にこの夏休み明けからバイトとしてデザインのプロジェクトに参加している。


相変わらず忙しそうだ。


水商売に就職を決めた私と同じく自由人なのは、まゆっぺとペコりんりん。


まゆっぺはモデルのバイトより所属している劇団に本腰を入れたいらしく、大学卒業後は就職せず(お笑い寄り)の役者を目指すとのこと。


一番突拍子も無いのがペコりんりん。


この夏休み、タイとカンボジアに下調べ旅行に行ったまま、まだ帰国せず。


卒業式が終われば、留学という名目で本格的に移り住むつもりだとか。


アイドルはとうに諦めていた。


学生時代から芸能事務所にスカウトされ、雑誌の読モみたいなことをしていたペコりんりんでも、そう簡単には有名になれないんだという現実。


ちなみに裏話ではあるが、街中で見かけたお洒落なんとかショットはやらせが多いらしい。


ペコりんりんは、高校時代、何度も雑誌社に呼ばれ街中ショットを装った撮影をしていた。


にしても、そんなアイドルの卵生活から、何故にいきなりタイとカンボジアを選ぶ!?


人間、不思議だ。



――…そして、健太とは……。


互いに連絡がここ数ヶ月途絶えたまま……。


私が夏樹に引け目を感じて連絡しないのか、健太も私の事情を察しているのか――…、メールさえやりとりしていない。


健太のお店はFriendsとも近いのに、街中で偶然逢うことも無かった。


それでも、ずっと健太のことは気になっている。


翔のことも。


室内犬じゃない中型犬なのに、慣れないマンションでの生活、大丈夫だろうか……?


ストレス溜めて無いだろうか……?







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