Freedom -sixth-【完】



そして、4月。


晴れて彩太は昼職の仕事をスタートさせた。


相変わらず賑やかなFriends店内だけど、何処かぽっかり穴が空いたような寂しさがある。


そんな喪失感を感じながらも、4月は夏樹の誕生日でもあり、何事もなく21歳を無事迎えた。


この数年、別段生活スタイルが変わるわけではなく、私と一緒に住み始めてからは日常は落ち着きを保つ――。



・・・・・・・・・。


えっと……。


夏樹の生活なるものは……。


昼過ぎに家を出るときは、普通に私の作ったオムライスとか食べて?


朝方になっても、なるべく家には帰って来ようとするし?


夜はリビングで寛いで、晩酌しながらテレビを視たり、DVDを鑑賞して、たまーに賭けポーカーで私を負かして、にやっとしたり顔を見せる。


休みの日は、車出すついでにスーパーにまで付き合って米袋持ってくれるとか?



思い描いていたより、随分平和な日々が続く。


まさに、ラブアンドピースってなもんだ。


(使い方違う)



つか、こ、こんなでいいのか?


いや、愛と平和に満ちあふれた生活は、もの凄くいいんだけども。


――夏樹の選んだ道って……、


もっと危機迫るような生き方だと、覚悟してたのは私だけ!?



突然警察が家にやってきて「家宅捜索礼状だ!」とか、鬼ヶ島あるあるじゃないのか!?


(紫さんに借りたドラマにそんなシーンがあった)


ヤクザって、こんなもん?


い、意外に……、普通!?


これなら、全然平気じゃん。



…――なんて、私は思い始めていた。



もうすぐ5年目、夏樹との関係はずっと良い方向に向かっている。







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