Freedom -sixth-【完】

Sixth /鬼のパンツ




「いや、森森は喋んねぇんじゃくて、緊張したら何話していっか分かんなくなんだっつ。今日とかマジ気まずそうだったじゃんっ」


そ、そうだけども……。


「紫さんとこの池さんは、ヘルプに媚びられんのウゼェッて思うタイプだかんね。話聞いてりゃいっし」


いや、本当にそうだけども……。


「つか、今日、店回ってなくね!?ヘルプ付けんのは客飽きさせてチェックさせるためじゃねぇしっ。繋げよ!?やっぱ、私がヘルプ戻っかなぁ?」


ごもっとも、だけどもだ!!!



「あ、彩太っ!!!ズバズバ言い過ぎっ!!!」



ロッカールーム、彩太の目の前には最近入った18歳新人のヘルプホステスが、瞬きもせず口を閉ざしたまま……、


完っ全っに(元ヤンに)ビビって、直立不動で立ち竦んでいる。


「す……、すみませ……ん……でした……」


既に涙目。


あと一言彩太が何か言ったら、泣き出すだろう。


「ま、真美ちゃん、大丈夫だよ?わ、私なんかね、さ、最初こういうお店って笑って座ってりゃいいって思ってたし!?ヘルプはただの飲み要因って勘違いして、もうひたすら飲み続けたダメダメヘルプだったんだよ!そ、それに比べたら、真美ちゃん充分頑張ってるからっ。ほ、ほら、まだお客さんの性格も分からないもんねぇ?ほ、本当にFriendsは凄く働きやすいお店だから!!!これから、少しずつ色々覚えてけばいいんだよ?あ、ま、まずは、名前からかなぁ。それは、基本だからね?」



彩太に悪気は無いことくらい私には分かるが、18歳の新人の女の子にしたらさぞかし(元ヤンが)恐ろしいだろうよ!?――と思い、


私はなるべく和やかな笑顔でフォローをした。


これが先輩ってもんよ。


ふ。


の、つもりだったが……。



「……お疲れ様……です……」



真美ちゃんは、下を向いたままロッカールームを出て行ってしまった……。







0
  • しおりをはさむ
  • 2087
  • 1275
/ 582ページ
このページを編集する