Freedom -sixth-【完】

Sixth /それは、三年目の水商売



――翌日、目を覚ますと既に昼過ぎ。


ダルい身体を引き摺るようにリビングに行き見回すが、夏樹の姿は無くどうやら家を出たあと。


台所を使った形跡はなく、ってことは飲まず食わずで出かけちゃったか……。


せめてコーヒーくらい飲ませてあげたかったけども……、だ!


そう出来ない状況を作ったのは、紛れもなく自分勝手我が儘俺様だから!?


私は昨晩、やっぱり予想通り屍と化した。


一緒に住んだからって!?


私は時間制限無しの、バイキングじゃぁないっつの!!!

(バイキング=いつでも食べ放題)


ただ屍作成者?は、几帳面。


昨日リビングのテーブルの上に散らばっていた飴やチョコは、元の袋に戻され台所にきっちり纏められている。



……細かっ!



――お風呂場に行く前に、取り敢えず急いで昨日お店に来てくれたお客さんにお礼のメールだけ送った。


普段はもう少し早く起きて、前日来店のあったお客さんのノートを纏めてから、一応1人、1人にお礼を作成し下書き保存してから、

お昼休みだろう時間帯にメールを送信。


お礼といっても、しょうない話題も多い。


中野さんとかだと、今度の“もっと食べ隊”の予定は任せる!とか。


接客中の会話の続きを送ってみたり。


週末だと、家庭のある人には余計なことせず、独身のお客さんだけ。


営業電話はしないけど、お礼だけは欠かさずしている。


これもFriendsの暗黙の了解である業務の一貫、紫さんを見習ってのこと。



今日は火曜日――、私の定休日。


お風呂にお湯を張って浸かると、何故か脇腹あたりがまるで腹筋でもしたかのような――鈍痛、

いわゆる“筋肉痛”。


う。


にしても、なんで腹!?


湯船に深く身を沈め、

――洗濯して……、買い物行って……と、あれこれ考え始めてふと思い出した、

“Club綾子の名刺”。


あぁ、今日くらいしか行く時間無いんだっけ私?


同業者、お互いお店の営業時間帯は同じ。


少し早めに行って、いるかどうか覗いてみようと思った。


もし居なければ、買い物でもして帰ってくればいい――。






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