Freedom -final-

Freedom-final- /夢と現実の狭間




――搭乗時刻2時間半前、空港内は騒然と混み合う。


様々な人種の人間が、これから海外旅行に行くのか、はたまた帰国するのか、各航空会社のチェックインカウンターの前に並ぶ。


私もその列に並ぶ1人なのだが……。


チケットを握り締める手は、今にも震え出しそうだった。


それは決して、歓喜に震えているわけじゃない。


90%の不安と、10%の期待。


ずっと心が落ち着かず、もやもやと騒めきっぱなし。



ずっとというのは――…、


ここ1年ずっとだ。



そんな不安定な心とは反比例するかのように……、


私を乗せた“日本行き”の国際線ジャンボジェットは安定した走行で、滑走路から離陸した。


『シートベルト着用サインが――…なお到着予定時刻は――……快適な空の旅をお楽しみ下さい。』



フライトアテンダントの美声が機内に響く。


客室乗務員、キャビンアテンダント、キャビンクルー……、いつからスチュワーデスって言わなくなったんだっけ?


そんなどうでもいいことが、ふと脳裏に浮かぶ。


小さな窓を覗くと、目下には白い雲。


雲を抜けると、何処までも広く突き抜けるようなスカイブルーが続く。



この青空の辿り着く先――。



それが“1年ぶりの日本”になる。







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