Freedom -final-

Freedom-final- /マルボロとブルガリ




“明日、手続きしに学校行って来る。

また当分は勉強ばっかの毎日だよー。

日本に帰る前まで、大学附属の語学学校に通ってんだけど、一応、順調にクラス上がったから、来学期から本校の専門課程受講クラスに通えるんだよ!

他の学校なんだけど、こっちの大学って面白い学科が沢山あって。

レストランビジネス専門科とかもあったり。

ちょっと調べたら、サーバー実習ってのは実際のレストランでウェイトレスの仕事したりするんだって!

面白いよね!

割烹屋の皆、元気にしてる?

夏樹、最近行った?“




――今、思い返せば、単位取得と生活に追われ、忙しない日々を送った大学時代。


必死過ぎて忘れていたけど、大学生らしい楽しみを我慢して諦めてたことも沢山ある。


一度全てをリセットして、ゆっくりやり直すのも悪くない。


こんなこと夏樹に話しても、余り興味は無いかな……?


でも私は私の道を歩んでいるのだと、伝えたかった。



毎日交わされるメール。


毎週1度はかかって来る、夏樹からの電話。


彩太が指摘したように、それはまるで遠恋を楽しむ恋人同士のようなやり取りだった。



まだ私達の心は繋がっている――…。



眠りに落ちる瞬間、夏樹の温かな体温を思い出すと、何処からともなくマルボロとブルガリの香りが私を包むかのように漂ってくる不思議な錯覚が生まれた。






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