Delete My Memories~すれ違い、別れ~

第1章~平成22年度~ /幕開け

平成22年(2010年)4月、私は希望に満ち溢れていた。

大学卒業後、民間病院のMSW(医療福祉相談員)や市役所の保護課ケースワーカー(短時間嘱託)として働きながら、社会人向けの専門職大学院を卒業と同時に大鉱市立病院への就職が決まり、勤務が始まったからだ。

公務員一家で育った私は安定志向が強かった。
そのため、大学院在学中は、市役所などの行政職も含め、国公立病院のMSWや総合事務職の採用試験を片っ端から受験した。
そして、大鉱市立病院に総合事務職(正規職員)として採用された。

大鉱市立病院は平成22年4月に独立行政法人化し、独立行政法人職員(つまり、公務員ではない)の第1期生として私は採用されたのだった。

総合事務職の受験倍率は約100倍、大卒3人採用に対して300人近くの受験生がいた。大学院在学中、他の同期が次々と就職が決まっていく中、私はなかなか決まらず、焦っていたがようやく年末に大鉱市立病院から内定をもらうことができた。

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