棘のある果実

第一章 /危機







「キミ、命の危機じゃん」

「………は?」



きっとあたしは心底マヌケな顔をしたに違いない。思わず飲んでいた珈琲を吹き出しそうになってしまった。


…危ない危ない。


2回目にあったルイは人形みたいな顔立ち…欠点一つ見当たらなさそうな顔をあたしにむけてそんなことを言い放つんだから。


なにが?

ってなるっしょ。


「そんなのんびり珈琲飲んでる場合じゃないよ」


とか言っている貴方もあたしの目の前で優雅に珈琲を飲んでるじゃない。しかも長い脚を嫌味ったらしく組んでいるじゃない。


…とは言わないし、てか言えないからその気持ちを珈琲と一緒に呑み込んで蒼い瞳を見つめた。



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