地味子ちゃんと恋がしたい―そんなに可愛いなんて気付かなかった!

25.同棲を始めよう!

由紀ちゃんが僕の部屋へ来るのは今日で5回ほどになるだろうか? もう勝手が分かっていて、お湯を沸かしてコーヒーを入れてくれる。2週間前に買った大き目のソファーに腰かけて二人ゆっくり飲んでいる。

「今日は4人でいろいろお話ができてよかったわ」

「秘密を共有した同志みたいだね。最初の組み合わせが今の組み合わせに変わってしまうなんて思ってもみなかったよ」

「でもこれが成り行きというか、落ち着くところへ落ち着いた感じがしています。これで本当によかったと思っています」

「それぞれのカップルの進む道は違うかもしれないけど、お互いに相談もできるからいいね」

「野坂先輩は頼りになります。仁さんだって、お二人に随分頼りにされているみたいですね」

「実は二人から相談されていたからね。こうなるようにアドバイスしたんだ。良い方向へ進んで本当によかった。『情けは人のためならず』かな? 野坂さんにも助けられたからね」

「これからも良いお付き合いをしたいですね」

「彼らが今日はどうするんだろうとちょっと気になるけど、それより由紀ちゃんは今日泊まっていってくれるよね」

「はい、一緒にいると安心して心が休まりますから」

「そう言ってくれて嬉しい、僕もだ」

由紀ちゃんの肩を抱き寄せてキスをする。由紀ちゃんが身体を預けてくる。しばらく抱き合ってソファーにもたれかかっていると二人共うとうとしてきた。

お風呂を沸かして由紀ちゃんに先に入るように促す。じゃあお先にと言って入ったところにすかさず僕が入って行く。突然のことで、由紀ちゃんはきゃあーと言ってうずくまる。

「ごめん、でも一緒に入ってみたくなったから」

「恥ずかしいから、ダメです」

「洗ってあげる」

シャワーを背中にかけてせっけん液を吸い込ませたスポンジで洗い始める。由紀ちゃんは観念したとみえて、しゃがんでジッとしている。

「前を洗うから、こっちを向いて」

しぶしぶ向きを変える。もう諦めたみたいで言うなりになる。でも恥ずかしいのか目をつむっている。こっちはそれをよいことに可愛い身体を丁寧に洗ってあげる。きれいな身体だ。

「今が一番いい時で楽しいね」

「私もそう思っています。今のこの時を大切にしたいです」

由紀ちゃんがしがみついてくる。しばらく石鹸のついた身体で抱き合う。

「僕も洗ってくれる?」

「はい」

今度は由紀ちゃんが洗ってくれる。下半身も恥ずかしがらないで洗ってくれる。

「恥ずかしがらないんだね」

「父とは母がなくなるまでは一緒にお風呂に入っていましたから」

「お母さんが亡くなったのは小学6年生の時と言っていたけど」

「そうです。でも母が亡くなってからは一緒に入ってくれなくなりました」

「そうなんだ」

洗い終わるとシャワーで石鹸を流してくれた。二人でバスタブにつかったらお湯があふれた。そのままバスタブで抱き合う。

頭からシャワーをかけあってからお風呂から出て、バスタオルで身体を拭き合って、僕は由紀ちゃんを抱いてベッドまで運ぶ。由紀ちゃんはジッと僕の顔を見ている。

「照れくさいから見つめないでくれないか」

「ジッと見つめているのは仁さんの方です」

「そうかな」

それからベッドでゆっくり愛し合う。

心地よい疲労の中にいると、由紀ちゃんが耳元に囁く。

「身体の上に抱きついて眠ってもいいですか」

「由紀ちゃんはそんなに重くないだろうから、いいよ」

「うれしい、私、小さい時によく父のお腹の上で寝させてもらいました。父は私が抱きついて上で眠ると、しっかり抱いて寝てくれました。温かくて本当に安心して眠れました。だから仁さんのお腹の上で眠ってみたいんです」

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