隣の席の室井くん②【完】





そう言った俺に
3人が目を丸くしたま無言で固まっていた。



「・・・なに」



なんだかいたたまれなくなって思わずそう呟けば



「ーー翔!!!!!!」


「うわあぁぁ!!」



ガバリと勢いよく亮介が抱き着いてきて、俺は危うく椅子から転げ落ちそうになる。



「ちょ、離れろよ亮介!」


「翔が大人の階段登りやがったーー!!!!」


「意味がわかんないよ!!」

「うあー!!嬉しいけどちょっと淋しいーーー!!!!そしてちょっとつまんないーーー!!!!」




訳わかんない事を叫びながらガッチリと抱き着いてくる亮介の頭を叩きながら引きはがそうとしていると



その後ろで、にこやかに笑みを浮かべるやなぎんと視線が合う。



「うん?」



それに頭を傾げれば



「いや、うん。お前の言う通りだなと思ってな」



と、やなぎんが更に目尻に皺を寄せた。



「ショウ」



その呼び名に、


そう呼んだイッチーの声に

ゆっくりと
視線を移動する。



「俺らの前に、お前が立つ」



それは、いつかと同じ
イッチーの言葉で



その時は
そんなの当たり前じゃん
って思ったけど



今は少し分かる。



「うん」



頷けば、イッチーが
滅多に見せない笑顔を見せた。



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