隣の席の室井くん②【完】

12.SnakeFootの日曜日






* * *





「結構積もったなぁ」




プレハブに嵌め込まれた窓から見える外の景色にそう呟きながら、少し曇ったそれを手で拭う。



「いじょーきしょーだよ!!いじょーきしょー!!!!」



ソファーの上で踏ん反り返る亮介は、今日もまた気色の悪い食べ物を両脇に抱えながら一人元気だ。



「やなぎーん!!なんか飲み物ねぇの~?」



あぁもう・・・食べ糟を散らかさないでくれ・・・

頼むから・・・。



「それだけコンビニで買い物して飲み物買って来なかったのか?」



「忘れちまったんだよ~!!うがーー!!ダメだ!!水分持ってかれる!!バームクーヘンやべぇ!!」




青椒肉絲(チンジャオロース)味のバームクーヘンなんて


何処のコンビニで見つけてきたんだ。



バームクーヘンと格闘している亮介とは打って変わり


イチと翔は相変わらず静かにその身を壁に預け、各々手にした雑誌に視線を落としている。



そんな3人に順に視線を向け、顎に手をやれば


いつも携えていたソレが無い物足りなさに苦笑いが漏れる。



どうやら、こうして髭を触るのが癖みたいになっていた事に


最近気付いた。




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