冬、日だまりで【完】

秋、記憶 /望まぬ再会



 9月になって大学もようやく始まり、夏休み前と同じ生活サイクルに戻る――と思ったら、大学は前期と後期で取る授業が違うから、ちょっと戸惑ってしまった。
 とはいっても、そんな大幅な変化はなかったし、バイトのシフトも変わらなかった。

 変わったことといえば、冬真くんだ。

 いや、冬真くん自体は変わってない。
 相変わらずのイケメンだし、毎回違う女の子を連れてファミレスにくる。
 一緒にいる女の子は程度の違いはあれど、周りに冬真くんと一緒にいることをアピールするし、周りの視線も、相変わらず。


「日鞠さん、今日は俺グラタンね」


 ただ、顔が割れてしまったわたしに、それとなく話しかけてくるようになった。

(しかも、どうして名前が割れたのか、いつの間にか名前呼びだ)

 おかげで、毎回女の子に睨みつけられるけれど。



 そんなある日、ファミレスに珍しい客が来た。

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