神のスイッチ3【砂の王国・ゴールド】

砂の王国 /砂の城

人は、人を殺めれば殺める程強くなるのかというと、そうじゃない。
逆に脆く、壊れてしまう。
その相手が身内ならば、なおのこと。
それでも、俺はニトロの最高司令だから殺らなければならなかった。
殺りたかったわけじゃない。
当初はメビウスに嫌悪感を持ち、電池を外す事に躊躇いはなかった。
それが正義だと信じていたからだ。
メビウスで、電池人間で、死人。だから電池を外して土に還してやるのはその人の為でもあり、人を殺すのとは違うものだと思っていた。
でも、やがて気付いてしまう。
いかに本人の為と言っても、それは──
電池を背負っただけの人間で、生きている。
つまり俺は、人間を殺してきたのだ。
世の中にはニトロとメビウスという二つの人種が存在する。なんて、嘘っぱち。
いるのは、人間という一つの人種だけ。
だが強いて言えば、良い人間と、悪い人間の二通りの人種が存在している。
果たしてメビウスが、電池人間が後者なのか、ニトロの真人間が前者なのか、自分にはもう解らない。
ただ、リセットの代償として、俺は世界を統一しなければならない。
この戦争さえ終わらせれば……

0
  • しおりをはさむ
  • 2
  • 39
/ 118ページ
このページを編集する