世界は彼女の為に回っていたⅡ

それぞれの道 /0.1秒前

だんだん涼しくなって、クーラーも要らなくなってきた。

季節は秋になっていた。

「アコ大丈夫か?」

「うん。平気」

この会話を何度繰り返したろう。

そしてカケルは私の肩を抱く。

私が弱ってるのを、知ってるんだと思う。まるで心を抱き締めるように、カケルは寄り添ってくれる。

「ありがとう」

それでも笑ってしまうのは、私にはもうカケルしか居ないから。


落書きだらけの机の前で、私は“吉甲神亜湖”を演じている。

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