世界は彼女の為に回っていたⅡ

学園祭は何かが起こる /動き出したセカイ

午前の部が終わる。
模擬店が立ち並んだメインストリートは、どこも慌ただしくテントを畳んでいる。

二時には全てが片付き、鋪織校生の主張が始まるのだが、果たしてそれまでに、この賑やかな文化祭一色に染まった学校全土を一掃出来るのかは謎だ。


かくいう僕達も本来なら自分の教室を、元通り明日から勉学に勤しめる様な状態に戻さなくてはならないのだが、所謂ストライキを決行している最中だ。


…――いや“ストライキ”ではかなりの語弊があるな。


何故なら団体ではないし、それに信念があるわけでもないし、ズバリただのサボりだ。


アコと二人、文化祭中には立ち入り禁止区域に指定されていた教室の窓で頬杖をついて、必死に片付けをする連中をぼーっと見下ろしていた。



「出るんでしょ?」

「ん?」

「鋪織校生の主張」

「あぁ、うん。どうしようか」


アコは虚空を見つめ、何も考えてないようだった。


僕はアコの横顔を一瞥し、また窓からの景色を望んだ。


「好きでもない奴と付き合わない方がいいよ」


0
  • しおりをはさむ
  • 51
  • 32
/ 340ページ
このページを編集する