RED【完結】

第6話 学校潜入




平日だけど仕事が休みの今日。
それを知ってる太凰に何故か学校に呼び出された。

来てしまったはいいものの、勝手に入っていいのかな?

「おー、乃空!」

校門の中から三人が歩いてきたと思えばいきなりショップ袋を私に向けて投げた。

『うわっ、えっ、何これ?』
「制服だ、女用の」
『えっ、、なぜ私に?』
「そのまま入ると教師にバレんだろ?
クラスの奴に制服借りてきたからそれ着ろ」

いきなりそんなことを言われても…。
袋の中を見ると確かに制服らしきものが。

「トイレで着替えて来いよ!」
『えっ、いいのっ?本当にこれ着てっ。
てか私、本当に学校入っていいの?』
「あぁ、全然大丈夫」
「いいから早く行けよ!教師来んだろ!」
『わ、分かったよっ』

急かされて走ってトイレへと向かった。
けど、なんでいきなりこんな羽目に?
聞いてないよーっ。

袋の中に入ってたのはチェックの紺色のスカートとカッターシャツに赤いリボン、ベージュのカーディガン。
よくこんな一式貸してくれたなぁ…。
上は着てきたTシャツの上から羽織るだけだから簡単だったけど、スカートは手こずりそう。
てかこのカーディガンすごく香水の匂いがきつい…。
そして何より、

『スカート短すぎでしょっ!』

30センチもないんじゃない?
本当に太凰達が言ってた通りこの学校の子はスカートが短すぎる!

はいてみたけど、、自分の高校の時のスカート丈より断然短い。
パンツ見えてんじゃないかって思うくらい。
何とか下げれるとこまで下げてはみたけど。

『これで歩くの恥ずかしいな、、、』

こんなに足出したの小学校のプールの時以来だよ。
外に出るのを躊躇ってると、

「おーい乃空!
まだかよ!早くしろよ!」

太凰の叫び声が廊下から聞こえてきた。

えぇい!もう出ちゃえっ!
別に私の足なんて誰も見ない!
これがここでは普通なんだよねっ?!

半ば投げやりだけど覚悟を決めてトイレを出る。
廊下に出ると太凰達が壁にもたれながらこっちを見た。

やっぱり恥ずかしくてスカートの裾を無意味だけど下に引っ張る。

「おぉー、結構似合ってんじゃん」
「高校生に見えなくねぇな」
『これでも一年前は制服着てましたので』
「でも靴下がねぇのは変だな」
『だよね?
これでいいのかな?』
「まぁ何も言われねぇだろ」
「上履きには履き替えろよ」

そう言ってまた誰のか分からない上履きを放る。
だから誰から借りてるんだろ、これ。
仕方なくスニーカーを脱いで上履きに履き替えた。

「よしっ、これでお前も完璧ここの生徒だな!」
「じゃ、屋上行くか」
『ええっ、授業は?!』
「出ねーよ、次昼休みだし」


皆について行くと文化祭の時以来の屋上についた。
ドアを開けた瞬間、外の風が吹き荒れスカートがめくりあがった。

『わっ!』

慌てて抑える。

「おっ、惜しかったな~今の!」
『っ!!た、、変態っ!』

指を鳴らす太凰に顔を真っ赤にして怒ると太凰は笑いながらこう言った。

「ハッ、お前のパンツなんて興味ねぇよ!」
『っ!・・・』

ちょっとだけ、、傷付いた。

「まぁでも、乃空って足綺麗よな?」

そんな私に気付いたのか優しくフォローしてくれる翔。

「胸はねぇけどな!」
『・・・・・』

なんで私こんな人を気になってるんだろう。
自分でも自分が分からない。



聖也と太凰はタバコを吸いに端へ行った。
翔だけが私の側にいる。

「まぁ、ああいう奴なんだ。
そんなすぐにめげんなよ?」
『うん、、、、ん?』

あれ、その言い方って。

『翔っ!き、気付いてたのっ?』
「何にだ?」ニヤ
『っ!いや、えと、、』
「乃空は分かりやすいからなぁ。
気付いてねぇのは当の本人のあいつくらいだろ。
マジそういうとこ鈍感だからな、あいつは」

やっぱり翔にも気付かれていたらしい。
どんだけ分かりやすいんだ、、、私って。

「まっ、もし本気で振り向かせたいなら俺と聖也も協力してやるからよ。諦めずに頑張ってみれば?」
『、、、まだ好きって訳ではっ』
「そうなの?
俺から見たら好き好きオーラ全開だけどな。笑」
『えっ、そ、そうかなっ?』
「乃空本人が気づいてねーのか。笑」
『・・・仮に好きになっても太凰が私を好きになる可能性なんて低いし』
「んー、、そこは正直言うとわかんね。
あいつ、本気で人を好きになったことねーし」
『えっ、そうなの?』
「まだガキだからな。
だから俺らもあいつがどういう女に惚れんのかはよくわかんねーんだよなぁ」
『そうなんだ…』

聖也だけじゃなくて翔にも気付かれてた。
もうそうなると認めるしかない、自分の気持ち。

人を好きになるなんて初めてで、どうすれば振り向いてくれるのかも、頑張り方もよく分からないけど。

太凰への気持ちは日に日に強く増すばかりで、もう引き返せないとこまできていたんだ。
簡単に諦められる想いじゃない。

そう気付かされた。













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