WINE RED 【完結】

4. /二人の想い






恵実さんが店を出てから少ししてわたしも店を出た。



今わたしが思う事は『司ちゃんがちゃんと想いを伝えられますようにとは思ってるよ』と言ってくれた恵実さんへの感謝に、


隼人に告白したいって気持ち。




フラれてもいい。
傷ついてもいい。
苦しくてもいい。


それでもいいからわたしの気持ちを、想いを…
知ってほしい。伝えたい。



もう、フラれてしまうと分かってるからそう思えるのかもしれない。




見上げた空はもうすっかり日が沈み暗くなり、夜空には幾つもの星が輝いている。



「………っ」


隼人と見たプラネタリウムを思い出した。




伝えたい、伝えたい、伝えたい。


好きって。





バッグに入ってるスマホを取りだした。


「………っ、」


微かに震える指で押したのは隼人へと繋がる数字。


あれから隼人の連絡先は消してあった。
けど、履歴だけは消せなくて…女々しいと思ってたけど今それが役にたった。




プルルルルルと呼び出し音が鳴る。



それが数回続く。


……出てくれないかもしれない。


ギュウッとスマホを持つ手に力が入る。




……お願い、出てっ。


隼人、出てっ…。


心の中でそう叫んだ。






「もしもし」


耳に響いた、大好きなあなたの声。


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