WINE RED 【完結】

Episode 諒








司ちゃんに玉砕覚悟の告白をしてから二日。



無事隼人と想いが通じ合い、付き合ったと報告された。




「良かったね、おめでとう」


そりゃ悔しいし、心にズキッと痛みが走ったけど心から出た言葉。

司ちゃんが隼人を好きな事は前から分かっていたし、彼女が幸せならそれでいい。




「ありがとうございます…あの、諒さん…」

少し困った表情を見せる司ちゃんは俺に付き合ったと言うかどうか迷った末にこうして報告してくれたんだろう。




「俺とはやっぱり気まずいよね」

「……そういう訳じゃないです、あの…」



目を伏せた彼女はやっぱり困ってるように見える。

本当は困らせるなんてしたくはないけど…


「これからはバイト先の先輩として、彼氏の友達としてよろしく頼むよ」


こう言うくらいは許してほしい。



「俺も前に進むからさ」



まだ恋だけど、いつか違う形に変わるまで
司ちゃんの幸せを男として願っていたい。


いつかこの想いが違う形になった時には、
司ちゃんの幸せを男としてじゃなく、友達として願うから。



「っはい…!」



ふわりと笑った彼女に、胸が熱くなった。



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