言葉-上-

上 /二つ


今週も終わり、明日はきっと晴れる

11時半を過ぎ 基本的に規則正しい生活を心がけている私は 寝るために明りを落とす




思い出したように またベランダへ行った



ああ・・・いる





あと二口ぐらい残っていた珈琲の入ったマグを持ったまま ベランダの花で萎んだものを摘み取りつつ 下を見やった




珍しいもので
その人が10回にも満たない回数をここで見かけたとき全て、誰かが呼びにきて立ち上がっていたのに、何か不意に思い出したのか、決心でもしたかのように立ち上がった









カンッ





ベランダの枠にかけられた花のプランターを引っ掛ける金具と珈琲の入ったカップが当たった





反射的に

聞こえた・・・んだと思った







その人が見上げたから







ああ、こんな人だったのか、と
きびすを返し、去っていく人を見ながら残念に思ったのだ

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