ロリじゃないってば~!

カレを本気にさせたなら /3、恋は一夜にして

アトリエ訪問から12日後の土曜日。

いよいよ山丘サキのデビュー。

シェリーさんとわたしは、仕事帰りの高宮さんと待ちあわせ!

Rホテルのロビーラウンジに午後6時。

わたしは夕方アトリエに行って、山丘サキに変身した。

そして、信じられないようなドレスに身を包んで、シェリーさんとRホテルまでやって来たのだ。

シェリーさんのアトリエのお客さんって、大半が女優や歌手やモデル。

で、ブルーのドレスをシェリーさんがある人気女優から借りてくれたんだけど、それが美奈美だと知って、わたしはびっくり!

美奈美はわたしの大好きな女優なんだもん。

シェリーさんてすごすぎる!

「女優のイメージとしては、今、自分は美奈美だと思うことね」

シェリーさんのアドバイスは、とんでもなかった。

「あの~、そ、そんなの無理」

悲観的なわたしに微笑むシェリーさん。

「大丈夫。だって、あなたは実際彼女の服を着てるんだから。とにかく今夜サキには明良を魅了してもらうわよ~」

シェリーさんとラウンジでお茶しながら、わたしは妖しく光るドレスをそっと指でなぞった。

サテンシルクだよね・・・・・・

汚したらどうしよう。

こんな高価な服着たことないし、この髪型だって。

そう、わたしはウィッグをつけてるのだ。

明るいブラウンのロングウェーブ。

本当のわたしは真っ黒なセミロングストレートだから、違いすぎっていうくらい違う。

おまけに、先のとがったパンプスやエナメルバッグ。

首元を彩る、一粒ダイヤのネックレス。

しかもそれだけではない。

シェリーさんがサキ用に手配したものは、バッグの中身まで全て。

ただし、マイ携帯は別。

サキとみちるにはまったく共通点がなさそうだった。

あるとすれば、声とか。

そう、声は変えられない。

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