BOX





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「んっ…あ…」




鼻にかかった甲高い声。
律動に合わせて軋むベッド。


男が下から突き上げる度に女は声を上げた。



「んん…っ、きもち…あっ」



女が閉じていた瞼を持ち上げれば、ぼんやりと焦点の合わない視界が広がる。


いつのまにか涙が溜まっていたようで、目の前の綺麗な男の顔は霞んで見える。

かろうじて分かるのは、間接照明に反射しキラキラと輝く金髪。


視線を下に向けると、割れた腹筋、少し隆起した胸部、逞しい肩幅。


性別を超えた美しさを持つ顔と雄々しい肉体のギャップ。視界がはっきりしていなくても、女はそれだけで十分子宮が疼いた。


男は唐突に空いた片手で女の胸の尖を押し潰すようにして刺激してくる。まるで集中しろと言わんばかりに。



さらなる快感で腰を震わせる女を見ても、男は機械的に性行為を続ける。









男の瞳は、死んでいた。




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