BOX





(消毒殺菌ルームに15人…?

多すぎる。
あそこは収容人数8人までだったはずなのに。)



まさか、火災避難のために…?


…ここの研究者たちは皆優秀だし、もし火災でパニックになったとしても、安全が保障されてない1つの部屋に逃げ込むような馬鹿な真似、するだろうか。




それに、消毒殺菌ルームは地下室にあるものが初号機。


(なのになぜ、地下室にある設備機器は改築対象に入らなかったのか…?)



俺の頭の中にサームが見せたあの冷たい笑顔が過った。




(…この火災、あいつが関係してる可能性は、大だな。)



俺はそのファイルを持って資料室を後にした。

そして、ふと立ち止まり資料室を振り返る。


(…父は優秀だった。

もしかしたら、父はすでにサームの存在を懸念していて、記録を紙にして残すことを提案したのかもな。)


データだと、あいつに改竄される恐れがあることを見越したのかもしれない。


もし、そうだとすれば、俺が次にやらなければならないことはただ一つ。






(帰ろう、俺の実家に。

そして見つけてみせる。サームの本当の姿を。)






太一 side END

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