彼女の体内昼寝時計。[完]

02 /思い出はいつの間にか濃くなっていく











それから一週間後に試験を終えて、俺達はそれぞれの成績を残して夏休みを迎えた。

ジリジリとした暑さを主張する夏に、三人の男子と約一名の女が四人で道を歩く最中、こんな会話をしていた。



「なあ、俺やばいかも…」

「どうした正弘、何か駄目だったのか?」



要領が良く、いつもテストの点数は優秀だと自分で言い張っている正弘が、珍しく弱気を吐く。

眩しいくらいのオーラを放っている春樹とは全く違い、今の正弘は落ち込んでいるのが分かるくらいに暗いオーラを放っていて、かなりテンションが下がっているようだ。



「はあ…」



そんな正弘に理由を聞くと、深い溜め息が返って来た。





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