彼女の体内昼寝時計。[完]

03 /傷跡が残る肌










これは、俺が中学一年生の頃。


「行ってきます」

「いってらっしゃい。気を付けて行ってくるのよ」

「分かってるって、」


まだ一人暮らしもしていなく、俺は実家から地元の中学校に通っていた。

入学してから友達も出来て、順調に毎日を送っていた。

家族との関係も、もちろん順調。

毎日送り出してくれる母親の姿を、俺は今でも覚えている。


「おはよ」

「ああ、獅季。おはよう」


家を出て、道を曲がると同じタイミングで出て来た同じ制服を着ている男。

それが獅季だった。獅季は家が近く、いつも同じ時間に出ているのか、登校中にこの場所で遭遇する事が多かった。

これはまだ獅季と仲が良い時で、俺も獅季も普通に話していた。


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