熱いカラダ【完】

「電話」



――今にも雨が降り出しそうな雲行き。
曇天の空を見上げて私は深く溜息を吐いて、携帯で、ある番号を呼び出した。


そして、何回かの呼び出し音が流れた後、突如その音は途切れて。


『もしもし』


聞き慣れているであろう低い声が私の鼓膜を揺らした。


そんな声に対して私はすぐさま口を開いた。


「30分程電話に付き合ってほしいんだけど」

『は?いきなりどうした?』

「んとね、これからミサさんと会うんだよね」

『んで?』

「待ち合わせの時間よりも、40分も前について暇」

『あ、そう。じゃぁ切――』

「待って!」

『……』



0
  • しおりをはさむ
  • 1555
  • 719
/ 424ページ
このページを編集する