熱いカラダ【完】

過去「電車の彼女」



時は遡り7年前。
当時17歳、高校2年生の俺。


その時の俺はそれなりにモテていたし、それなりに女との経験もあった。
だから特に女に不自由することはなかった。



けれど、俺は淡い“初恋”というものに落ちてしまった――……。


実に、初めて彼女――ミユを見たのは、階段でミユを助けた時よりもずっと前である。


何故気になったのか、なんてことは今となっては分からないが、それでも第一印象が“可愛い子”というのは今でも覚えている。


それに、2年生や3年生の男達が入学当時から“可愛い”と騒ぎ立てているから、名前は分かっていた。


別に顔だけで惹かれたわけではない。


ただ、ただなんとなく気になって仕方がなかった。
同じ電車に乗っている間、ずっと音楽を聴いているふりをしながら時折ミユを盗み見ていた。


そしてたまにミユと視線が交わる時、アホみたいに俺の心臓は跳ね上がったのだ。


いつの日だったかは覚えていない。
寝坊をしていまし、遅刻寸前の電車に乗ってしまった俺。


0
  • しおりをはさむ
  • 1555
  • 719
/ 424ページ
このページを編集する