熱いカラダ【完】





やっぱり今は目線で相沢先輩を追うだけで精一杯だ。いや、満足だという方が正しいのかもしれない。


俯く私にミコトが呆れたように「はぁっ……」と溜め息を零す。


「ミユは可愛いんだから自信もちなって!」

「可愛くないよ」

「はぁ?アンタ何言ってるの!入学式から男に告られまくりじゃんっ!」

「それは皆趣味が悪いんだよ」

私のその言葉と同時にミコトはまた呆れたように「はぁっ……」と溜め息を漏らした。


「アンタって自覚症状さえあれば男の10人や20人すぐ作れるよね」

「10人20人って……」

流石にそれはないでしょ!っと突っ込もうとする私にミコトは口を開く。

「ていうかアンタいいの?」

「……なにが?」

「相沢先輩に彼女ができたこと!」

「……いいわけじゃないけど、でも」

「でも?」

「先輩がオッケーしたならどうしようもないじゃん」

目線を落としながらそう言う私にミコトは何やら面白そうにケラケラと笑い出す。一方私は笑えなんてしない。今の心境はといったら“曇天”という言葉がぴったりだ。


そう考えている私にミコトが何食わぬ顔で言った。



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