好きの関係は人それぞれ

プロローグ /―Side 愛菜―

「「んで!?あんた最近どうなのよ?」」


持っていたお酒のグラスをダンっとテーブルに叩きつけるように置いた目の前の友達、梨花りかとまりなは声を揃えて私に睨みを利かせてくる。


あらあら。2人とも完全に出来上がっちゃってるよ。

明日休みって言ってたから仕方ないにしろ、これは面倒くさいな。


と思いながらも


「どうって別に……」

”何もないよ”

そう続けようとしたところで携帯が鳴り、画面を見るとメッセージが一件。


【着いた】



「あ、ごめん。迎え来たみたいだから帰るね」


顔文字も、句点も付いていない簡素で素っ気ない一言を見て2人にそう言って席を立てばすかさず


「あ、こら待て!」

「今日はとことん聞いてやろと思ってたのにー!」

と言う非難の声が聞こえるが無視。

別に無視して先に帰ったからといって壊れる友人関係ではないので気にしない。どうせまたすぐに連絡だって取り合うのだから。



なんだかんだで手を振っている梨花とまりなに手を振り返して外に出れば、店の前には黒い車が停まっていて私は迷わずそれに乗り込んだ。

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