好きの関係は人それぞれ

3年前 /―Side 愛菜―

「おつかれさまでしたー」


自分の仕事と少しの手伝いを終えた私は、ぺこりと頭を下げて事務所にいる人達に挨拶をする。


すると仲良しのパートさんが

小松こまつさん、外雨降ってるわよ」

と教えてくれる。


「えぇー。傘持ってきてないや」


「あら、じゃあ置き傘持っていったら?」


「そうしま……全部持ってかれちゃってますね」


置き傘置き場に目を向ければ、ぽつんと空の入れ物があるだけで苦笑いが漏れる。


「まあ、家近いので大丈夫です」


「気をつけてね。帰ったらすぐお風呂入るのよ」


まるでお母さんみたいに言うパートさんの声に頷けば、彼女は仕事に戻っていった。

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