よみや高校怪奇倶楽部〜こわがりな先輩と最強守護霊憑いているちゃん〜

第二話 何かがついてくる /その弍

 夜宮高校でも、そうして変質した怪談が流行ってしまっている。
 それは、元々は送り犬や送り狼と呼ばれるものの類話だった。
 送り犬とは、夜道を歩いていると後ろをついてくるという犬のことだ。その犬がついてきていると思ったら、振り返ってはいけない。そして転んではいけない。もし振り返ったり転んだりすれば、その犬に食い殺されてしまうから。
 というのが、一般的に伝わる送り犬の話だ。
 夜宮高校で古くから語られていたのも、大体はこの話の筋と同じだった。犬ではなく“何かわからないもの”がついてくるという話で、振り返ったり転んだりすれば憑かれてしまうというものだった。
 だが、いつの頃からかこの話は形を変えてしまった。その“何かわからないもの”は人間が自身の存在に気づいていると知るや否や、ものすごい速度で追いかけてくるのだという。もしそれに捕まってしまうと……大切なものを奪われてしまうそうだ。

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