よみや高校怪奇倶楽部〜こわがりな先輩と最強守護霊憑いているちゃん〜

第六話 人を呪わば /その肆


「うおっ……なんだ?」

 駿が本を探しているふりをして書棚の間を歩き回っているのを、図書室の主に勘づかれたのだろう。威嚇か警告か、本が数冊落ちてきた。真面目にこれでも読めということか、嫌がらせするぞ出ていけということなのか。いつものことだから驚きつつも特に動じることなく、駿は落ちた本を拾おうとした。
 そのとき、それらの中に不審なものを見つけた。

「ノートだ。秘密の交換日記か? こんなとこに隠すなよ」

 見つけたのは一冊のノートだったが、駿は中は見ずに棚に戻した。他人のノートに興味はないし、こういったものには関わり合いにならないのが一番だと知っている。駿は幽霊やよくわからんものも怖いが、人の念みたいなものも怖いのだ。
 なんの変哲もない普通の大学ノートだったのに、触ると何となく嫌な気配がした気がして、駿はズボンでゴシゴシと手を拭いた。
 時計を見ると、あと少しで昼休みが終わるという時間になっていた。結局何も考えはまとまらないままだ。それでもこれ以上長居して図書室の主に攻撃されてはかなわないから、仕方なしに教室に戻ることにした。

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