昏い欲望に縋り付くまま、犯した罪のすべてを清算して、このまま溶けるように、交わるように、人知れず一つになってしまおう――復讐に燃える孤独な少女と、少年のお話。






――…ねぇ、空汰。


私たちが心から望んだ結末は、これで、良かったのかな。



ずっと一緒に居てくれて、ありがとう。


誰よりも近くで誰よりも優しく、私を守ってくれて、ありがとう。







どうしても、欲しかった。

ただ、君のための存在で、在りたかったーー…


昏い欲望に縋り付くまま、犯した罪のすべてを清算して、


このままけるように、わるように、


人知れず一つになってしまおう。



孤独な世界の中、二人だけの、秘めやかな復讐を誓って。




表紙は林トウヤさんからいただきました。