死なない少女は妖の名を問う(弐)【完】

いち。 /ゆめうつつ、そばうつつ

斎灯さん







─────この女が分からない。



俺の羽織の袖を掴み、先を歩く巳神楽小春。
何もかもが”秘密”で、何も語ろうとしない。


この女の魔術も妖力も、妖怪も全くもって分からない。


入学時の魔術数値は一般生徒とほぼ同じ。いや、それより低いぐらいだった。その時も妖力数値はほぼ`ゼロ`だった。


だけど、こいつは妖怪と契約している。


契約している時点で、妖力が`ゼロ`と表記されるのはありえない。それどころか、契約している妖怪がなんなのかも不明。



どの資料にも示されていなかった。



本来なら妖怪と契約した時、法廷に申請を出すのが決まりとなっている。つまり、この女は無断で妖怪と契約していることになる。



……だけど、参楠さんは何も言わない。



違法である行為をしているのにだ。



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