漆黒の白雪姫【上】【完】

3 /決心

部屋を出ると、既に甲斐が隼人と待っていた
…相変わらず仕事が早えな

弟の側近である隼人を見て、目を細める

こいつが中坊の時、拾ったのは後ろにいる弥生と煌河
こいつはかなり有能で、それを見越し、自分達の二の舞にしたくないと煌河があの施設から、九条に連れて来た


普段何があっても2人で行動しているらしい煌河と弥生
弥生がいなかった所を見ると、俺の噂を聞いて配慮したんだろう

…いくらジンが男装と言えど、俺ら上層部は女と知っているからな


「甲斐、桔平を見張っとけ
あの女狐に何か言われたら殴りかねねぇ」

「畏まりました」

黒髪に眼鏡の中世的な顔立ち
一見ヤクザに見えず、執事に見える甲斐

煌河と雰囲気も似ていて、爽やかな笑顔の裏で、九条イチの鬼畜野郎だ


俺らが出ると、甲斐と隼人は頭を下げ、部屋の中へと入って行った



そして着いたのは俺の執務室
それに驚いたのは皇夜と煌河で


「っ!桐斗さん?
…あんた、まさかっ本気で?」


皇夜が目を丸くさせ、弱々しくそう言った
俺は鼻で笑い


「あ?

本気じゃなきゃ、ここに連れて来ねぇよ」


そう言って扉を開いた



俺の執務室には特定の奴しか入れない
俺の側近、桔平やその側近、幹部


後は急用を除き、ほとんどか入室を許されない
そして一番入れてはならない者は




…女だ





だが今、ここに俺は女を入れようとしている

それで皇夜は驚いていた
…まぁ、さっきまでの俺を見ていれば直ぐ気付く筈だ

疑問から確信に変わったであろう皇夜は、顔を俯かせ震えていた


「…フッ
ほら、突っ立ってねぇで入れや」



俺はそんな従兄弟を鼻で笑い、3人を中へと促した



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