漆黒の白雪姫【上】【完】

「…悪いな」

煙草を咥えながら、メモリースティックを仕舞う丸さんの表情は固い

そりゃそうだ…

丸さんには、片腕と言える程の相方がいた
警察学校の同期の2人は、成績優秀でトップを争うライバル同士だった

だが、とても仲の良い親友

そんな2人が組めば無敵だったらしい


…だが、その丸さんの相方は、その例の組が急に勢力を拡大した事を不審に思い、組の裏を探っていた

それに勘付いた奴らは



その丸さんの相方を事故に見せかけ殺害した




当時、部署が違った丸さんは相方の話を聞いていた為事故では無いと思い、捜査を頼んだが証拠もなく事故で処理されてしまった


親友の無念を晴らすべく、丸さんと信頼するメンバーで、その組を慎重に調べている



それを知った私らは、サツを味方に付けるいいチャンスと思い、情報提供を提案した


そして今の様に丸さんとは緩い関係なのだ



煙草を地面に落とし、踏み消した丸さん



「…んじゃ、そろそろ行くな



お前らも、気をつけろよ?
まだ高校生なんだからよ…

特に弥生…お前は」


心配そうに、私の頭を撫でた丸さん

丸さんも私らの正体を知っている


「…これ以上あの狸親父と、その馬鹿な子供達の好きにさせらんねぇんだよ



…傷つくのは私1人で十分だ」


「…お前は強いな

お前にはもっといい男がいるよ」

「…サンキュ、丸さん」


そう言って笑顔で私らに背を向けて引き上げて行った




私らもこの倉庫を後にし、帰ろうとした時グットタイミングで黒い車がやって来た


「…よう」

「…は?どうしたんだよ






















桐斗」



フルスモークの貼られた黒いレクサスの後部座席の窓が開くと、妖艶に笑う桐斗がいた



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