漆黒の白雪姫【上】【完】

8 /待ってるよ

弥生side

あれから三上は完全に私達と関わりを絶った
こちらを見ようともせず、寧ろ拒絶を示す

それでいい
あんな綺麗な汚れを知らない奴は、平和な世界で生きていればいいんだ


「…本当に優しいですね。弥生は」

「は?何処が」


仕事をする煌河は呆れた様に私を見る

「彼女へのお仕置きですよ
それと、遠藤時哉と河西奏太の事も

やはり弥生は優しい人ですよ」

「いや何処がよ?」


煌河の言っている意味が分からない

三上唯は一般人だし、手を出すことも出来ないから目の前で恐怖を植え付けてやったに、過ぎない

時哉と奏太はあの抗争から、私に懐いた
隼人は時哉に良い顔をしないが、使える物は使おうというのが隼人と私

あれから隼人はまだ怪我も完治していない2人を面白そうにこき使っている

それでも、文句を言わず一生懸命頼まれた事を熟す2人


「…変わろうとしてんだ

あの2人は鍛えたら化けるな」

そう言うと


「…また信者が増えた訳ですか」

と溜息を零した煌河
そんな煌河を呆れた顔で見た私



あと3週間で煌河は一条に向かう



永遠の別れではないのに、何故か胸騒ぎが止まない




「…なぁ、煌河」

「はい?」


パソコンを打ちながら私に返事をする煌河



「…いや、なんでも」

「…そうですか」




言わない


言ってしまったらそれが本当になってしまいそうで



桐斗も言っていた胸騒ぎ










それが悪い物では無いことを私は





この時からずっと祈っていた








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