【完結】にゃんだふる恋愛主義

第三章 /不眠夜の憂鬱




「……」



重たいまぶたを開くと

窓の向こう、空には夜が落ちてきていた。


今、何時だろう。


ベッドの上

寝ぼけて半分麻痺したままの頭で、ぼんやり思う。


上体を起こそうとして、気付く。



―――すぐ左隣、飼い主が

あたしをしっかりと抱きしめたまま眠っている。


がっちりと回された腕に苛まれ

身体を起こすことが出来ず、固まる。




「……玲、起きて」



小さくその名を口にすると

「んっ」と短く声を上げて、彼はその目を擦る。


ゆっくりと持ち上がるまぶたの向こう。


二つの瞳が

あたしを捉えて、細く笑った。

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