【完結】にゃんだふる恋愛主義

第一章 /捨て猫、一匹



住宅街の中に潜む公園の中。

一人きりのあたしはそのど真ん中に立ち尽くす。



知らない街。

知らない道。


ここがどこなのかなんて、分からないけど

ふと見上げた空、それだけは一緒なのかもしれない。



そうぼんやり考えてた。



「……降ってきちゃった」



夕暮れ時、雨が潤ませる公園には

子供の姿は無い。



ぽつりと呟いた声が

堕ちてくる滴に、滲んで消えた。


重たく立ち込めた雲。

あたしは傘も差さずにじっと見上げる。


0
  • しおりをはさむ
  • 4435
  • 819
/ 468ページ
このページを編集する