貴方ノ隣 Ⅰ 【完】

Ⅻ≫素直









そして、そんなお家訪問から数日たった。

相変わらず、琉衣は普通に接してくれる。

―――――…否、普通じゃないかも。



琉衣の家での一件があって以来、琉衣はキスをしてこなくなった。
触れることすら、避けているように思えてならない。


だけど、そんな琉衣に私は何も言えないでいる。



「凛、それはちゃんと言ったほうが良いよ」
「…言えないよ」

「どうして? 凜はそれで不安になってるんでしょ?」

「…そう、なんだけど…」

言えない理由は、面倒臭い女になりたくない、それもあるけれど、
ホントは、…
もっと大きな理由は他にある。


美紅は、はぁ~、と大げさに息を吐いた。



0
  • しおりをはさむ
  • 478
  • 1096
/ 328ページ
このページを編集する