faveur ~寵愛~ Ⅰ 【完】

Ⅳ /孤独




――――――――――……




仁哉に抱かれ、あの部屋に戻ってきた。



「美優菜」



懐かしい。

ほんの二週間ほどの間だったのに。



「美優菜、…泣き止め」




誰かと離れるたびに心に穴が開く。


…苦しいの。



「…ふうっ…うぅ…っ……」




ベッドからも、そしてあたしを抱き寄せた腕からも香る仁哉の香り。



止まらない。

…止めたいのに、涙が止まらない。



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