突如現れた少女は沖田に逢いに来たという。異質少女に組内の人間は嫌悪した。向けられる敵意と殺意。それでも彼女は泣かなかった。「沖田さんに殺されるなら、幸せ──」

「沖田さんが好き。ねぇ、私を好きになって。」


「俺は貴方が嫌いです。」


何かが欠けた少女は笑う


「人間、やり直してきた方がいいですよ。」


「えへへ。」



「俺をこんなに掻き乱しておいて、貴方は謎を残したままで、すべてを終わらせる事を、俺に殺される事を幸福に思うなら、貴方なんか、殺してやりませんよ。」



守ってあげられなくて、ごめん──────



「あんなに貴方を大切にしていた彼はもういないのに、涙のひとつ流さないなんて、薄情な女ですね。」



泣き方なんて、もう、わからないんだよ



「沖田さんが私を傷つけて。消えない傷を…貴方をこの身体に刻みつけて。」