Crazy Heart Again③(完)

第十四幕:進んで止まる /6年のピリオド




「真奈」


「んー?」



稼ぎに行こうと玄関に行くと、莉奈ちゃんに呼ばれて振り返る。


相変わらず、金に近い茶髪が綺麗で、ギャルメイクも似合ってる。

でも目の下のクマとか、肉が無さすぎる頬とか、細すぎる腕とか……すごく心配になる。



メイクで誤魔化してるけど、顔色も悪いみたい。いつもよりメイクが濃い。




そう心配で見つめると、莉奈ちゃんはフッと口を緩めた。




「真奈、夏休み中、やんなくて良いよ」


「なんで? あ、まさかまたバイト増やす気?」




“倒れられたら困るんだからね”と唇を尖らせて、ヒール十センチのミュールに足を突っ込む。




「……ちがうよ。だいぶお金貯まったから、休んで良いよ」


「でも、」


「良いから良いから。あんた受験でしょ? 進路について考えなっ」


「ちょっ!」



莉奈ちゃんに引っ張られ、ミュールを投げ出して家に引きずりこまれた。


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