Help (完)

第二幕:ないしょの決め事 /横暴な命令




「──や、ぁん……ッあ……アッ……」





卑猥な女の声が耳をくすぐった。

その声に嫌悪を感じつつ、ゆっくりと目を開けると真っ白な天井が私を迎えてくれた。





眼球だけで周りを確認するけど、ここがどこだかは分からない。

ただ、私は赤いソファーに寝かされている。






「あっ、ダメ……んぅ……!」



聞こえ続ける卑猥な声に顔を歪める。

手をついてゆっくり起き上がるとソファーの背もたれの向こうに白いベッドが在るのが確認できた。

しかも、その上で男女が絡み合っている。





……どういうこと?




ま、まさかヤバイ映像の撮影……?

そうだよ。私、お腹殴られて気絶させられてここに連れてこられたんじゃん。




絶対、ヤバイ。

もしかして、私もヤられんの?




ドクンッ!





一瞬で、襲われたあの日を思い出して全身に鳥肌が浮かんだ。





「……っ……」





情けないことに呼吸が乱れて、身体が小刻みに震える。



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