Help (完)

第二幕:ないしょの決め事 /約束締結






目を開けて広がっていたのは白い天井。

ぼんやりそれを見つめていたけれどすぐにハッとして飛び起きる。



「っ、」



ズキリと鈍い痛みがお腹に広がって、そういえばまた殴られたのだと思い出す。

女の子を気絶させられるほどのパンチってどんなだよ。



ていうか、こんなところでぼんやりしている暇はない。早く逃げなきゃ……!




寝かされていた赤いソファから降りるとぐるりと部屋を見渡す。



白いカーテンで閉められた窓の前にベッドがあって、そこから4メートルほど離れた位置に私が今いるソファ。

3人掛けの赤いソファの前にはガラスのテーブル。その先に白い扉。





この部屋は、それだけだ。本棚もなければ、テレビもない。

白い壁と茶色いフローリングがやけに寂しげに見える。




部屋には私しかいない。つまり、あの白い扉から出られるチャンスだ。





駆け足になりながら扉に近づいて、躊躇することなくそのドアノブに手をかける。




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