コタエナイトイ (完)

第四幕 /[遅いよ胡羽]





中学2年生 冬。



いじめられるようになった私は、冬休みに入ってすぐのその日、茜に呼び出された。




何で休みの日にまで彼女に会わないといけないのか、と拒否したが家まで来ると言われてしまい渋々会いに行った。







呼び出されたのはカラオケ店。


何をされるのか分からずに指定された部屋に足を踏み入れると、女は茜だけだった。




「駿、ユージくん……」



その2人と、顔も知らない男が3人。


嫌な予感がした。







「遅いよ胡羽、待ちくたびれちゃった」




愛らしい笑顔で言った茜。


部屋の入り口で立ち尽くしていると、茶髪の男に腕を掴まれる。






私の両手を、私の口に持っていき、その上から押さえつけてくる手。

薬指にはめられた透明のストーンが埋め込まれたリングが印象的だった。





その際、その手首からシトラスの香りがしたのも覚えている。





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