コタエナイトイ (完)

第六幕 /「『現』って絵」






連れてこられたのは、美術館。



静かで綺麗な内装に少しだけたじろぐ。




麻斗は私の入場料も一緒に払い、奥に進んだ。




生きがい探しのくせに変なの。





って、思うくせに。

ずっとつながれた手が嬉しくて、口にはしなかった。







……美術館って、変な感じ。


彼は最初の部屋に入ると手を離して、1枚1枚をじっくり見ていた。



芸術的なものに全く興味がなかった私はただ、隣に立っているだけ。



まっすぐと絵を見つめる彼を見るほうが有意義だ。



0
  • しおりをはさむ
  • 12
  • 3343
/ 436ページ
このページを編集する