コタエナイトイ (完)

第九幕 /「好きって言って」





──彼女が私の前に現れたのは、陰湿な悪口に耐えて、影で茜が私を笑っているという噂を毎日きいていた、そんな10月のはじめ。




3日間かけて行われる文化祭と体育祭の2日目。文化祭・一般公開日だった。




クラスの出し物がカフェということは知っていたけど、私に仕事は与えられていない。


みんなにとって私は存在しないも同然だからだ。




舞ちゃんが時々、そんな私に同情としかとれない視線を向けてくるが、彼女が私を助ける事はないし私も助けを求めない。



舞ちゃんは自分が巻き込まれたくないと思ってて、私も巻き込みたくないと思っているから。






そんなわけで暇な私は、出席のために学校には来たがする事もなく、人気のない裏庭のベンチに座る。




中庭の賑やかな音は聞こえてくるけど、この辺に屋台はないから人は全くいない。







逆に、落ち着いた。


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