コタエナイトイ (完)

第三幕 /「見ててな」





「ねーねー、胡羽。今日暇?」




平穏に生活しだして数日。

まだ慣れなくてビクビクすることも多いけど休み時間の度に茜が来てくれていた。



茜に対する疑念が晴れているわけでもない。





それでもばかな私は、真っ黒ではないこの生活が手放せなかった。




「暇、だけど」



茜に頷くと、茜はやっぱり笑顔だ。




「舞と美也子に誘われてんだけど、行かない?」



藤谷さんと合口さん?

2人には嫌な思い出ばかりだ。




髪の毛引っ張られたりぶどうジュースかけられたり蹴られたり。




「……やめとく」


「そう。残念」




茜にはだいぶ慣れたけど、まだ怖い。






あ。そうだ。

今日は久しぶりにあそこに行こう。






私は楽しみで、午後の授業ずっとにやけていた。



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