天使を殺したあたしは。(完)

第三幕 /卒業式






卒業式ってのに出たのは、ただの気まぐれ。

人生最後の制服ってやつを着たかったからかもしれない。





指定の紺色セーラーはダサいから、センパイにもらった真っ黒なセーラーを着こんで登校すれば、それを予測してた教師が、予備のダッサイ芋指定制服を手に叫んでくる。

ツーンッとシカト決め込んだあたしは、胸につける造花を頭頂部でまとめたお団子に突き刺した。





金色の髪を緩くお団子にして。耳に光る銀色のピアスを見せつける。

普段はスッピン上等なあたしが、1時間もかけて化粧までして。分かりやすく不良ぶった真っ赤なルージュが、いい感じに中学生らしいダサさをだして“恰好良い”。




セーラー服の背中には、わかりやすく刺繍入り。





他の糞不良(ヤンキー)は、普段突っぱねてるくせに、今日に限ってかわいらしく友達とか親とか先生への感謝を込めた刺繍を入れてる。

それを、見せびらかすみたいに背中や胸元に入れてるのが“主流”って言われてる現代だけど、あたしは違う。





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