天使を殺したあたしは。(完)

最終幕 /涙の先に







────────目を開けると、真っ白な天井が見えた。

走馬灯のように天使を失ったあの日からの事が一気に頭に駆け廻ってたくせに、あたし、生きてる。





生きてる……。






手を握りしめると痛くて。

そういえば体のあちこちが痛い。






「……おねー、ちゃん……」



あたし、お姉ちゃんとおんなじ場所で事故にあったのに、死ねなかった。お姉ちゃんとおんなじようにトラックにぶつかったのに、どうして……?




「おねえ、ちゃんっ」



無意識に、胸元を探る。

十字架(クロス)のペンダントは、お風呂の時すら外さない。彼女が死んだ時から1度も手放した事がない。




なのに、胸元にそれがなくって。






「これ?」



その時だ。スッと視界に、ペンダントが映り込んできた。






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